先日、TRICKのスペシャルドラマが放送されていました。
相変わらずのテンポと、謎と笑いで楽しめました。
トリックとミステリはやはり相性がよいのだなと感じさせてくれたドラマでした。
ミステリの世界でも、マジックを取り入れたものが古今東西たくさん書かれています。
その中でも、特におすすめなのがこちらです。
泡坂 妻夫
東京創元社 (1993/05)
おすすめ度の平均:


マジキ クラブ

さすが本職マジシャン

気持ち良く騙される快感
自身が奇術師でもある泡坂妻夫の書いた、トリックとマジックが奇跡的な融合をした傑作です。
泡坂妻夫は紋章上絵師でありながら、マジシャンでもあり、ミステリ作家でもあるという、その存在自体がマジックのような人なのです。
「11枚のとらんぷ」は、まずその構造が凝っています。この小説中に、短編集である『11枚のとらんぷ』が入っています。小説の中に小説を入れ込むこのメタミステリ的な手法が最後の衝撃に繋がります。
丁寧で、そして大胆なこのミステリは、それ自体、非常にマジカルな面白さに満ちています。
泡坂妻夫には、この他に奇術師を主人公にした連作短編集もあり、こちらも、おすすめです。
泡坂 妻夫
講談社 (2003/06)
おすすめ度の平均:


佳城ものの集大成
泡坂 妻夫
講談社 (2003/06)
おすすめ度の平均:


逸品
この本がお口に合うとよいのですが……。