閉ざされた高校の中でゆっくりと進んでいく物語。
静かで、残酷で、そして切ない。
ミステリとしての謎解きは、期待したほどではなかった。
解決も美しいとは言えない。
ただ、そこにいたるまでの謎を構成していくエピソードの数々が、秀逸なのだ。
「あの頃」のもどかしさ、苦しさ、やるせなさ、をきっと思い出すと思う。
……読みながら、何箇所かで泣いた。
長い小説だけど、秋の夜長にゆっくり読むには最適な本だ。
Posted by CHEEBOW at 2004年09月23日 17:02 | TrackBack