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2005年12月 9日

「泣ける」ブームに言いたい!

最近本屋に行くと、やたら「泣ける」「感動」「感涙」なんて文字の躍るポップが飾られていたりするんですよ。
ま、確かにそういうブームなんでしょうよ。需要もあるんでしょうよ。
でもね、正直、ちと飽きた。
確かに、たくさんある本の中から、感動できるものを見つけるってのは大変だから、そういう指針があるのは良いことだと思いますよ。でもさー、「泣き」がウリじゃない本にまでそういうコピーつけてどうするの? と僕は言いたい。
「泣けるミステリー」とか、もう、全然意味が分からない。たぶん、「四日間の奇蹟」あたりが売れたからそういうの増えちゃったんだろうけど、そもそもあれって、ミステリか? で、泣けるか? 僕も読んだけど、ファンタジーだったし、ちーっとも泣けなかった。もちろん、この本を読んで泣いた人もいるんでしょうし、それは、もう、全然オッケーなのですよ。でもね、それは、僕にとって「泣けるミステリー」じゃ全然ないわけですよ。それに、そもそもミステリで泣く必要性が分からない。ミステリの狙いどころはそこじゃないだろうと思うし。
読者の感情を先回りして、定義しちゃうのって、なんか、作家も読者も損をしてると思うんだけど、どうなんだろう。
僕は、「泣ける」と書かれていれば身構えちゃって泣けないし、「驚愕の」とか書かれていると期待しすぎて驚けないタイプなんですよ。そういう余計な惹句はよっぽど自信があるんじゃなきゃつけるべきではないと僕は思うのです。
書評とか、ブログでの感想文とかなら分かりますよ。その人の読後感なんだから。でも、コピーなんて、本のラベルみたいなもんじゃないですか。
とにかく、もう「泣ける」のは十分ですから、ほんとに面白い本を読みたいです。小手先の「泣き」要素で騙されるほど読者も馬鹿じゃないんだから。

……ひさびさにブログで毒を吐いてしまった。
なるべく、ネガティブなことは書かないようにしていたのだけど、あまりにも、どうよ? と思ったので。
不快に思われたらごめんなさいまし。

投稿者 CHEEBOW : 2005年12月 9日 12:36 このエントリーを含むはてなブックマーク

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