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2006年12月 3日

できるだけお金をかけずにボーカル録音する方法

ネットでのやり取りで音楽を作っていくときに問題となるのが、ボーカルトラックをどうやって作って、受け渡すかということです。
物理的に距離が離れている人もいるので、僕が録音機材を担いでいくわけにも行かないし、わざわざ東京に出てきてもらうわけにも行きません。

ボーカル録音はボーカリスト自身が自宅で行う

というのが、どうしても必要になってくるのですね。

とはいえ、あまりお金はかけたくないし、コンピュータに詳しい人ばかりでもないのであまりに設置や設定がめんどうなのも困ります。
何人かのボーカリストの環境を構築していく上で、僕なりに分かってきたことがあるので、まとめてみようと思います。

ボーカル録音をするのに最低限必要なものは、

  • マイク

これだけなんですが、さすがに内蔵マイクとか、ボイスチャット用のマイクだとノイズが多すぎて使い物になるボーカルトラックを作るのは難しいです。
そこで、ボーカルトラックを作成する最低限必要になるものは次のものということになります。

  • マイク
  • オーディオインターフェース
  • 録音用ソフト

1.マイク

マイクは、それほど高いものでなくても良いのではないかと思っています。
自宅で録音するわけで、あまりにも感度の良いものだと余計なものを拾ってしまう可能性もあるし、コンデンサーマイクなどだと保管が面倒です。
なので、僕はダイナミックマイクをおすすめします。
僕が使っているのは

このマイクです。
ボーカル録音をするにはちょうど良い感じです。
これと、マイクスタンドがあると最高です。マイクを手に持って歌うと手で持っている音が録音されちゃったりするので。

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しかし、必ずしもマイクスタンドが必要かというとそんなことはなく、TERRARIUMのボーカルみへきちゃんは

★づみの更新歴: 歌録り

こんな方法で録音してました(今はコンデンサマイクに変えました)。

ただ、マイクスタンドはあったほうが姿勢良く歌えるし良いのではないかなーと思います。

あと、録音する場所はあまり音の反響のないところが望ましいです。
広めのクローゼットのある家なら、クローゼットの中で歌うというのも手だと思います。

2.オーディオインターフェース

実は、マイクをパソコンのマイク入力端子につないでしまえば、とりあえず録音は出来るのです。
しかし、それだとノイズものるし、オケを聞きながら録音したときにボーカルの録音タイミングが遅れてしまったりします。
そこで、オーディオインターフェースが必要になってきます。

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4 録音が楽しくなる製品

こんな感じのものです。
マイクをこれにつなぎ、オーディオインターフェースとパソコンはUSBで接続するので、ノイズがほとんどのりません。パソコンに直接つなぐとパソコンに搭載されているオーディオデバイスのクオリティにもよりますが、パソコン内部のノイズに影響されて録音されたデータにもノイズがのるのですが、これを使うとそれがなくなります。
ノイズに関しては、突き詰めようとすると部屋の改造とかそういう方向に行ってしまうのですが、さすがにそこまでは出来ないので、最低限このクオリティがあればよいのではないかと思います。
オーディオインターフェースは、ASIO対応のものを選ぶと良いと思います。

【シリーズ テクニカル用語徹底解説】その1 ASIOドライバって何? - [DTM・デジタルレコーディング]All About

ASIO対応のオーディオインターフェースとASIO対応のソフトウェアを使うと、オケと録音したボーカルのタイミングがずれないので、ボーカリスト自身がオケとボーカルの混ざった状態を確認することが出来るようになりますし、コーラスをのせるのも楽になります。

3.録音用ソフト

録音ソフトは高いものからフリーのものまでいろいろあるのですが、マルチトラックのものである必要があります。そうでないと、オケを鳴らしながらボーカル録音をしたり、コーラスをのせたりということが難しくなります。
そして、ここまで機材にお金を使っているので、可能ならばフリーのものが望ましいです。
最初に選んだのはこのソフトです。

audacity-windows-small.jpg

Audacity: フリーのオーディオエディタ・レコーダー

このソフトに関しては、以下のリンクを参照してください。

窓の杜 - Audacity
Audacityをインスツールする。
ポッドキャストとけものみち「BONCHICAST Log」 | ポッドキャストをつくる::Audacity


フリーですし、マルチトラックですし言うことはないのですが、しかし、問題がひとつあります。

ASIO対応ではない

のです。
これだと、録音してタイミングのずれたボーカルトラックのタイミングを手動で修正するという作業が必要になります。
せっかくASIO対応のオーディオインターフェースを使っているのに、宝の持ち腐れです。
そこで、新しいソフトを探しました。やっと見つけたのが、

KRISTAL_screen_800x620.jpg

KRISTAL Audio Engine

でした。
フリーで、マルチトラックで、ASIO対応なのです!
KRISTALを使えば、録音遅れもないし、コーラスの録音も可能です。
KRISTALについては以下のサイトを参照してください。

KRISTAL Audio Engine覚え書き
KRISTAL Audio Engine :: 日本語マニュアルサイト ::

ただし、AudacityもKRISTALもそのままではmp3のファイルを扱うことが出来ません。つまり僕が作ったカラオケをmp3で送ってもソフトに取り込めないわけです。
そこで、Audacityではmp3を取り込むためにLAMEというソフトが必要になりますし、KRISTALではいったんmp3をWAVEファイルに変換してから取り込む必要が出てきます。

LAMEのインストールの仕方は

Audacityをインスツールする。

ここを読んでもらうと良いと思います。
KRISTALの場合は、

Rip!AudiCO FREE(Windows95/98/Me / 画像&サウンド)

このソフトでファイル変換をすると良いと思います。


さて、ここまででボーカルトラックは作成できたので、完成したボーカルトラックをトラックごとに書き出してもらってそれを送ってもらいます。書き出しは、書き出すトラックだけをソロモードにしてファイルに書き出すことによって行います。

ファイルの送付は、あまりにもサイズが大きい場合(コーラスが何パートもあるとか)はCD-Rに焼いて郵送してもらうこともありますが、

大容量ファイル無料転送サービス「宅ふぁいる便」

こういうサービスを利用することもあります。これだと、データの受け渡しもネットで済ませることができます。

こうやって、届いたボーカルトラックを、僕が自宅でミックスして曲をまとめていくということになります。


【お知らせ】今後、音楽関係のTips、情報はこちらのブログで書いていきます。興味のある方はチェックしてみてください。くじら音楽部::BLOG

投稿者 CHEEBOW : 2006年12月 3日 14:46 このエントリーを含むはてなブックマーク

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