[読]黄色い目の魚
新潮社

高校生の時の自分でなく、今の自分でも満足できる作品!
心にしみる言葉・たましいの物語やっぱ、佐藤多佳子はうまいなぁ。
瑞々しくて、軽やかで、しかししっかりした青春小説です。
連作短編的な体裁で、積み重なっていくエピソード。
主人公二人の一人称が切り替わりながら話が進んでいくんだけど、最初は、この饒舌な一人称がどうにも鼻について、いやだったんだけど、そこは佐藤多佳子マジックで、最後まで読み進めてしまうのでした。
特に、主人公の一人、村田みのりのキャラクタ造形が秀逸で、台詞一つとっても、そのキャラ自身の言葉になっていて、素晴らしい。
ラストシーンの、力強さも村田みのりというキャラがあってこそ。
しかし、一つだけどうしても、納得いかないことがあって、それは文庫本の317ページの以下の文。
「そういえば、ずいぶん長いこと、女の子とやってない。」
これが、ひっかかった。どうして、これが必要だったんだろう。
この一文は、そこまでに描かれてきた木島悟というキャラクタとギャップがありすぎる。
女性経験があってもいいとは思うけど、それをこうやって表に出してしまうキャラじゃないと思うんだよな。
ここが、どうしても、ひっかかる。
作者はどういうつもりで書いたんだろう。
文章を自由自在にコントロールできる作者だけに、疑問だった。
投稿者 CHEEBOW : 2006年10月29日 17:42
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佐藤多佳子:著 『黄色い目の魚』
『しゃべれども しゃべれども 』 で初めて佐藤さんを読んで、
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