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2009年8月 3日

小学生にプログラミングの楽しさを伝えてみた

以前から、小学生や中学生にプログラミングの楽しさを伝えることはできないかなーと、ずっと思ってました。
PCや、インターネットが当たり前にあって、ゲームもちょっとお小遣いとかお年玉を貯めれば買えてしまう時代だからこそ、「自分でなにかを作り出す」とか「コンピュータを操ってみる」って感じを、早いうちに知っておくのは損ではないのではないか、と。
そんなことを、あちこちで言っていたら、一緒にやりましょうという方があらわれ、その方の企画のもと、そんなイベントが実現しました。

今回は、某小学校のコンピュータ室を使って、小学3年生から、6年生までの子供たちに、

Scratch

を使って、プラグラミングプログラミングの楽しさを伝えてきました。

小学生とはいえ、彼ら彼女らは、普通にマウスも使えるし、PCの電源の切り方もしっかり知っています。PCを道具として使うことはすでに分かっている子供たちばかりです。

とりあえず、ソフトの簡単な使い方と、以下の点についての説明だけしました。

  • ループ(無限ループで命令をずっと実行させるため)
  • いくつかの動作命令(絵が回るとか動くとか、音が出るとか)
  • 簡単な条件分岐(ifのみでelseは使わないくらいのもの)
  • 画面のスタートボタンが押されてから命令を実行するためのイベント取得

こう書くと、なんだか、すごく高度なことを教えているみたいだけど、これ、Scratchだとブロックを並べるだけなので、非常に簡単です。
構文もビジュアルに把握しやすいので、ループ範囲、条件分岐部分が目で見てわかります。

と、ここまで、少しづつ教えていくのだけど、子供たちは、すでに、僕が教える1から、5くらいは把握して、自分たちで思い思いの命令を使って遊び始めるのです。
これが、学校の授業とかであれば、みんなが同じ速度で習得していくのが望ましいのかもしれませんが、今回は、むしろ、各自が思いついたことを自分で試すことに意味があります。
なので、本来考えていたカリキュラムは放棄して、各自自由に遊んでいいよということにしました。

小学生にとっては、おそらく90分は長い時間だと思うのですが、Scratchに向かって、真剣です。
ものすごい集中力で、こちらが思いもつかないような動きをさせては、隣の席の子と大笑いしています。そして、その子はそのやり方を聞いて、自分でその動きをもっと面白くして、そして、また、大笑い。
画面上に大量のオブジェクトを並べてみたり、ありえないくらい大きな数値を入れてみたりと、やりたい放題で楽しんでいます。これは、男子に多いパターン。
これに対して、女子は、非常にビジュアル重視です。
プログラミングより、むしろ、オブジェクトや背景の絵を描くのが楽しくて仕方ない感じ。しかも、女子が集まると、ある一定のモードが生まれるのか、同じような模様を描くことに熱中しています。執拗なまでに虹色のストライプを描こうとするのが、不思議。そして、うまいやり方を見つけては、みんなで共有して、さらに、きれいなストライプを描く。
もちろん、そんな中でも、マイペースに、きちんと考えながらプログラミングする子もいるのですが、これは、高学年の子が多い印象でした。

そうやって、自由に遊ばせているとわかるのが、やはり子供たちの個性であり、その独創性です。
僕が教えた基本的な事柄から、自分で勝手に命令を探し出して、プログラミングを始める子、とにかく適当に命令を組み合わせて自分でその動きにびっくりしている子。
これは、大人ではちょっと難しいのではないかなと思います。
発想が柔軟、怖いものなしです。

十分みんなが遊び終わった後、Scratchで他の人が作ったゲームを何本か紹介したのですが、子供たちはびっくりしたようでした。
自分たちが今やってきたことが、発展するとこうなるということに刺激を受けた子も多かったのではないでしょうか?

子供たちには、Scratchのダウンロード先のURLを書いたチラシを渡したので、自宅でも、また楽しんでくれて、それをまた今回参加しなかった子たちにも教えてあげたりして、みんなでプログラミングを楽しむという感じになるといいなーと思います。


今後も、この手の活動は行っていきたいと思っています。

【追記】
ヒビノアワ: 中学生高校生のためのDTMワークショップの講師をやります
こんな企画もあります。

投稿者 CHEEBOW : 16:06

[ COMPUTER ]

2009年8月 4日

中学生高校生のためのDTMワークショップの講師をやります

先日小学生にプログラミングの楽しさを伝えてみたわけなんですが、8月23日に、また別の企画で、中学生高校生のためのDTMワークショップの講師をします。
今度は、DTMというか、音楽を自分で作ってみることの楽しさを知ってもらえるといいかなーと。

詳細は、以下のサイトを見てみてください。

Dream Creation イベントサイト さまでじ

以前に、わんくま同盟さんで、DTMの勉強会をやったのですが、結構楽しんでもらえたみたいだったのですね。
で、こういうのを、中学生とか高校生くらいの年代の人に、楽しんでもらえたらいいなーということで、お手伝いすることになりました。
多少の参加費はかかりますが、PCが一人一台使える環境がありますし、かなり本格的な(だけど、敷居は低い)音楽制作ソフト(ループシーケンサです)を使って、実際の音楽制作を体験してもらいます。

今現役の、中学生高校生の方、もしくは、家族や知り合いに中高生の方がいるという方、ぜひ、このイベントのことを教えてあげてください。
まだ、いくつか枠が空いているようなので、ぜひ!!

投稿者 CHEEBOW : 17:40

[ DTM ]

2009年8月 8日

Twit Ver3.37公開しました

twit_banner.png

Twitter用クライアントのTwitをバージョンアップしました。
変更点は以下の通りです。

更新内容

  • ReTweet時の書式にURLが含まれていたとき、ステータスのURLではなく、ユーザのURLが埋め込まれてしまう不具合の修正
  • ReTweetの書式を追加しました


タブアイコンやアプリケーションアイコン、ロゴは、お友達のiceGearさんに作ってもらいました!
iceGearでは、鳥のアバターでチャットできる3Dチャットソフト「mongocco!」を公開しています。
まさにTwitter! 無料で楽しめます!

寄付したいという方へ

ヒビノアワ: どうしてもTwitに寄付したいという方のために をお読みくださいませ。

Twitアイコングッズ

Twitアイコン

Twitアイコンを使ったグッズがそろいました。

TwitアイコンTwitアイコンTwitアイコン

ダウンロードはこちらから!

ヒビノアワ: Twitter用Windowsクライアント「Twit」できました

投稿者 CHEEBOW : 18:20

[ Twit ]

2009年8月25日

中学生、高校生に曲作りの楽しさを伝えてみた

先日ヒビノアワ: 小学生にプログラミングの楽しさを伝えてみたわけですが、今回は中学生、高校生に音楽を自分で作る楽しさを伝えてきました。

Dream Creation イベントサイト さまでじ

とはいえ、あまりにがちがちにDTMの基礎からとかやっちゃうと音楽的な知識とか必要になってきて、あまり楽しくないだろうなーと思い、今回はループシーケンサを使って、すでに用意されているループをぺたぺた貼っていく感じで、曲作りをしてもらいました。
使ったソフトは、こちらのSequel 2!

Sequel 2
Sequel 2
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スタインバーグジャパン (2009-05-28)
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今回のワークショップでは、YAMAHAさんに協力いただき、体験版を使いました。

会場は、渋谷にある貸し会議室で、一人1台ノートPCを用意しました。
参加者が集まる前に、全てのPCにSequelをインストールして、動作確認。
しかし、ここで、トラブル。マシンの何台かで、曲の再生中にノイズがのりまくる問題が発生。
いろいろ調べて、不要なプロセスを切ってみたり、オーディオデバイスのバッファを大きくしてみたりしたのだけど、解決せず。
参加者のキャンセルもあったので、なんとか動くPCをかき集めてワークショップはスタートしました。

参加者は、中学生4名、高校生5名で、男子6人、女子6人という感じでした。
自ヘッドフォンを持ってきてもらいPCにそれをつないで、各自の音が回りにもれないようにしました。

まず、僕の自己紹介、DTMの説明とSequelの基礎的な操作方法を教えたあと、さっそく実習してもらいました。
まずは、好きなフレーズを選んで、4小節分のループを作ってもらいました。
実は、僕がこのワークショップの内容を考えていた時に危惧していたのが、「自由に作っていいよ」といった時に、逆にその自由さが枷になって、なにをしたらいいのかわからない、という状況になることでした。これに対する対応としては例えば「好きな色をイメージしてとか」「好きな場所をイメージして」とかいう方向付けを用意していたんですけど、驚いたことに、ほんとに彼らは自由なのです。
フレーズを聞いて気に入ったものをぺたぺた貼っていきます。そこには、吟味はあってもためらいはありません。
うまく作ろう、上手にやろうという気持ちがどうしても出てしまう僕らと違って、彼らは無邪気です。
楽しそうに、しかしもくもくと、無言で作業を進めていきます。

しかし、また、ここでトラブルが発生!
数台のPCでループを選択するループブラウザに、作業中にループが表示されなくなってしまうと言う問題が発生してしまいました。
こうなるとこれ以上作業は出来なくなってしまいます。
回避策はあることはあるのですが、快適な作業とはいいにくく、非常に苦痛な作業だったと思います。
それでも、彼らは文句ひとつ言わず休憩も取らず(!)作業を続けていたのですから、それだけ、このループを選んで複数のループが音楽になっていくさま、を楽しんでいたことが分かります。

けど、このままではさすがにスムーズは曲作りは行えないと考えて、本来準備していた「一人が作った曲に手を加えて、リミックス作業を楽しむ」を変形させた「二人でひとつのPCを使い一緒に曲を作って行く」という方向に切り替えました。
ちょうどまともに動くPCが3台、スタッフと僕が持ち込んでいたMacBookが2台あったので、それを10人で使う形にしました。
今回、危ない状況になるのに、なんとか切り抜けることができるという綱渡りが続きます(笑)

さて、ここから、参加者のテンションが一気に上がります。
二人で話ながら作ることで、お互いに刺激を受け、気付き、ひらめき、出来たものを二人で聞くことでまた新しいアイデアが出てくるという良いサイクルが出来上がっていきます。
二人でひとつのヘッドフォンの右と左をわけあって、聞いている姿を見ていると、高校生の時一つのウォークマン(!)から流れる音楽を一緒に友人と聴いた記憶が思い出されます(笑)
そうやって、もくもくと作業が続くのですが、彼ら彼女らはすっかり夢中で、休憩時間を取る気配もありません。さすがに心配になって、「休憩しましょう」と言っても、やはり作業は続きます(笑) 休む気などないみたいです。

僕は、みんなが作業しているところを回っては、彼らの作成中の曲を聞き感想を述べたり、「こんな感じにしたい」という質問に答えて、新しいループを提案したり、曲のテンポを提案したりしました。
基本の操作法が分かれば、非常に簡単に曲作りが出来るソフトなのも良かったのか、非常にスムーズに進んでいたと思います。

そうこうしているうちにワークショップの時間が近づいてきました。
出来た作品をみんなに聞いてもらおうと提案しますが、案の定「恥ずかしい」という反応。
ま、このくらいの年代ならさもありなん。
しかし「二人で作ったんだから自分だけはずかしいこともないでしょう?」と言ってとりあえず納得してもらいました。
会場で用意してもらったスピーカーをもって、各PCのところにいきケーブルを接続して、作品をみんなで鑑賞します。
同じソフトを使って同じフレーズ集からフレーズを選択しているとは思えないほど、多様な曲ができました。
ちょっとエッチなボイスサンプルを使った曲。
とにかくたくさんのフレーズを足して好きな音を鳴らした曲。
非常におしゃれなラウンジっぽい曲。
まるで映画のサントラのような広がりのある曲。
明るく始まりマイナーを経てまた明るくなるという王道ポップス構成の曲。
ほんとにいろいろなタイプの曲が出来上がりました。
彼らの発想の柔軟さと、ためらいのなさには驚かされました。

アンケートの結果でも、参加者の満足度は高かったようでかなり楽しんでもらえたようです。
10代の夏のたった1日のことですが、自分で音楽を作ってみたというその経験が何かの役に立てばいいなと思っています。

今回はトラブルも多かったですが、おおむね成功したといって良いのではないかと思います。
また、機会があれば、ぜひこういうワークショップをお手伝いできたらいいなと思っています。

主催の株式会社ドリームクリエーションさま、ほんとうにありがとうございました!

投稿者 CHEEBOW : 14:23

[ DTM ]