2010年2月17日
福田 和代
早川書房
売り上げランキング: 25864
おすすめ度の平均:
ハッカー精神が溢れる傑作
ネットワーク上の知恵比べに思わず引き込まれる
とっても、地に足の着いたハッカー小説だった。
ハッカーの出てくる小説はいろいろあるし、僕も良く読むのだけど、そこに出てくるハッカーは荒唐無稽なハッキング手段を使ってハッキングしたりする。なんとなく雰囲気は伝わるけど、それはないなー、という。
でも、「プロメテウス・トラップ 」はよく調べて書いてるなーと思った。というか、著者が元SEなので、それも当然なのかもしれないけど。
なので、そのあたりの描写は安心して読み進められた。
で、肝心の物語も、元が雑誌連載だったこともあり、一話づつ完結するエピソードもありつつ、次へと進む「ヒキ」があるので、「えっ! 次どうなるの?!」という興味でぐいぐい引っ張られる。その上、常にどんでん返し! ジェフリー・ディーヴァーのごとし。
キャラクタ描写も魅力的で、作者が女性ってこともあって、女性読者が読んでもかっこいいと思えるんじゃないかなという感じ。僕は、パンドラが好きだったです。
読後に考えさせられる要素もあり、小説的な趣も十分。
とても、面白かったです。
あ、でも、本文中に出てくるいくつかの技術的記述で、僕だったらこうするなという部分もあり、そういうところを探すのも(著者には申し訳ないけど(笑))楽しかったりもしました(笑)。
かなりおすすめです。
投稿者 CHEEBOW : 23:27
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2008年4月20日
竜騎士07
講談社
売り上げランキング: 2998
おすすめ度の平均:
内容GOOD価格がBAD...
めっちゃめちゃ面白い
不完全性の演繹
少し微妙な所ですが
原作未経験なら
竜騎士07
講談社
売り上げランキング: 4863
おすすめ度の平均:
鬼隠し編だけなら
後半からが
内容はいいんですが、少々高いですね^^;
少し高いが買って損なし
文章力が無い
ひぐらしはゲームも持っているのですけど、どうもあの文章が苦手で先に進められずにいました。
あと、ゲームは外に持ち出せないので、なかなか読めなかったというのもあります。
今回、小説化したので、読んでみました。
文章はやっぱり微妙です。
小説の文章として未熟というか正直読みにくいのです。
でも、それを補う物語の力があって、ついつい読み進めてしまいました。
ホラーとしてもかなり上出来です。
怖いし。ほんと、生理的に怖いです。
ただ、ミステリとしては解決編がないので、どうなるのか、今の時点では分からないですけど。
続きが気になるので、しばらく追いかけてみようと思います。
投稿者 CHEEBOW : 21:16
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勇嶺 薫
講談社
売り上げランキング: 88364
おすすめ度の平均:
やられた…
一気に読めてしまいますが・・・
児童文学でミステリを書いているはやみねかおるの大人向けミステリ。
期待して読んでみました。
ザ本格ミステリという感じで、好感が持てます。
ただ、残念なのが、児童文学をそのまま大人向けにした感じの文章とキャラクタ設定。
ミステリ的にはトリックが割とすぐに分かってしまうのが残念。
でも、ミステリを読みなれていない人なら楽しめるのかも。
もう少し、派手なものを期待してしまいます。
とっても、面白かったんですけども。
投稿者 CHEEBOW : 21:06
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ほしお さなえ
東京創元社
売り上げランキング: 413075
おすすめ度の平均:
オースター
多感な少女たちに困惑
このタイトル、非常に気になってました。
文庫化されたので、読んでみました。
語り口は非常に好み。
だけど、キャラクタの書き分けが弱いのと、魅力がいまひとつで非常にもったいない。
これで、キャラクタに魅力があればかなり好きな感じなんだけど。
あと、ミステリとしても、なんだかすっきりしないというか、端正でないというか残念な感じ。
読み口が良かっただけに非常に残念。
投稿者 CHEEBOW : 19:01
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2008年2月17日
カール・ハイアセン 田村 義進
文藝春秋 (2007/06)
売り上げランキング: 118375
おすすめ度の平均:
訳が巧い!
いつもと同じテンポの良さと運の強さ
ハイアセンの最高傑作
殺されかけた妻が夫に復讐する話。
かなり評判も良かったので読んでみた。
いやー、これは、面白い。
復讐するたびに胸がすかっとする。主人公の悲しみも伝わってくる。
すばらしいエンターテイメント!
ただ、主人公がおばかなのですよ。
なんで、そこでそんなことしちゃうかなーって言うミスが多くて、そこがちょっと引っかかる。
自分のミスで事態を悪くしちゃうのって、話自体を転がすには便利でも、読んでる方はちょっとがっかり。
でも、全体的には傑作! だと思います。
投稿者 CHEEBOW : 11:43
| [ Mystery ]
蒼井 上鷹
祥伝社 (2007/06/01)
売り上げランキング: 239825
おすすめ度の平均:
結局最後は?
宣伝文句の割には…
「その殺人事件の、被害者も、犯人も、探偵も、俺。」
こんなコピーですもん。読まないわけにはいきませんよ!
で、読んでみたのだけど、どうも、盛り上がらない。
読んでる間も、なんか、こう地味な感じで、でも、最後まで読めばなんかあるんだろうと思っていたんだけど、最後も、割と小味。
丁寧に書かれてはいるんだけど、あのコピーだと、過剰に期待していしまう。
ちょっと残念だったなぁ。
投稿者 CHEEBOW : 11:36
| [ Mystery ]
森 博嗣
講談社 (2007/05/10)
売り上げランキング: 9467
おすすめ度の平均:
欠点のない作品、しかし…
背景を知れば、おもしろさが増します
次回作に期待 キャラ紹介篇
森 博嗣のXシリーズ第一弾。
今までのシリーズよりもライトな感じ。
最近、森作品がどんどんライトになっている気がします。
作品としての軽さは良いと思うのだけど、謎や仕掛けが小味になってしまうのは残念。
森作品の、最後まで読んだ時の仕掛けの驚きが好きなのです。
投稿者 CHEEBOW : 11:20
| [ Mystery ]
2007年8月19日
五十嵐 貴久
幻冬舎 (2006/04)
売り上げランキング: 131319
おすすめ度の平均:
優等生の主人公
「静寂の叫び」よりおもしろいんじゃないの?
動機の説得力に欠ける
良く行く本屋で、やたらプッシュしていたので、買ってみた。
サスペンス小説。
確かに面白い!
ラストの意外性は予想がつくけど、途中までの物語はどきどきで一気に読まされた。
後半の「えええ!」という展開は素晴らしい。
面白い小説を読みたいって人はぜひ!
良質なサスペンスでした。
投稿者 CHEEBOW : 13:17
| [ Mystery ]
北乃坂 柾雪
角川書店 (2001/10)
売り上げランキング: 748088
角川学園大賞奨励賞受賞作。
あらすじを読むととっても好みのミステリ。
読んでみました。
しかし、なんだろう。このどっかで読んだことあるな、感は。
嫌いじゃないんだけど、なんか鼻につく文体と、キャラクタ。
ミステリとしての仕掛けも、悪くはないんだけど、効果的でない感じで。
本格ミステリとしては評価できないかなぁ。
投稿者 CHEEBOW : 12:39
| [ Mystery ]
深水 黎一郎
講談社 (2007/04/06)
売り上げランキング: 110433
おすすめ度の平均:
嘘ではない。
確かに私が犯人です
犯人は『自分』じゃない
「読者が犯人」になるミステリ。
ふむ。お手並み拝見。
この手のテーマのミステリは今までにもたくさん書かれてきているわけですが、成功しているものはほとんどない。
ただ、今回は島田荘司の推薦文も思わせぶりだし、とんでもない解法を考えついたんだろうかと、わくわくして読みました。
……が。
ないよ。これは、ない。
確かに、解決はするけど、全然すっきりしない。不自然すぎるでしょ、これ。
ま、でも、いったいどうやってこの技を決めたのか、興味ある人は読んでみてもいいかも。
しかし、あまり本気で「読者が犯人」を求めちゃうと腹が立つ人もいるかもしれないので、そのあたりは、心に余裕を持って。
投稿者 CHEEBOW : 12:20
| [ Mystery ]
横山 秀夫
文藝春秋 (2001/10)
売り上げランキング: 10619
おすすめ度の平均:
社会の生々しさが良く描かれています。
独創的で新鮮!
すぐれた組織小説
もう、あまりにも有名なこの短編集。
ちょろちょろと読み進めてきました。
短編集って一気読みでなく、だらだらと読むのも楽しいのです。
というわけで、一話一話じっくり味わいました。
警察小説でありながら本格ミステリ短編でもある。
謎の作り方と、それに与える解答が非常に考えられていて、伏線の貼り方も巧みです。
謎の解決がドラマときちんと結びついてくるところも、さすがだなーと。
面白かったです。
投稿者 CHEEBOW : 12:13
| [ Mystery ]
樋口 有介
東京創元社 (2007/02/21)
売り上げランキング: 161271
おすすめ度の平均:
楽しめたのはファンだからかな
シリーズ作と呼ぶには…?
樋口印のミステリ。
柚木草平シリーズ。
創元推理文庫で、樋口有介の作品がどんどん文庫化されています。
これは、とってもうれしいことです。
個人的に樋口作品の文体、会話、キャラクタ造形が大好きで、これはもっと多くの人に知ってもらいたいなーと思っていたからです。
で、今回始めて文庫化された「刺青白書」。
相変わらずの樋口節で、くすりと笑いつつ、ちょっと泣ける。
そして、特筆すべきは主人公「鈴女」のキャラクタ。とってもかわいい。いとおしい。
どっしりした本格ミステリが苦手な人におすすめ。
投稿者 CHEEBOW : 12:07
| [ Mystery ]
2007年7月 3日
道尾 秀介
新潮社 (2007/02/24)
売り上げランキング: 51933
おすすめ度の平均:
前評判がよすぎたかな・・・・
非現実的な話ではない
ひねた読者
巷で評判の道尾 秀介を読んでみた。
評判通り、ミステリの仕掛けはすばらしい。
ただ、期待していたよりは端正ではなくて、細かいギミックをざくざくっと組み合わせた感じ。
でも、嫌いじゃない。
伏線の使い方は結構丁寧だったし。ばればれなネタも多かったけど、これだけいろいろ仕掛けてくれるとどれかは発動するわけで、戦略としては良いのではないかな。
物語も楽しめたし。
それと、文体が異様に怖いというか、怪談を読んでいるようないやーな気持ちになる感じで、独特。
この文体は個人的にかなり好きです。
投稿者 CHEEBOW : 21:51
| [ Mystery ]
森 博嗣
講談社 (2007/01/12)
売り上げランキング: 29407
おすすめ度の平均:
ある意味、目が離せない。
続編期待です。
まだまだ先は長い‥
Gシリーズの6作目。
どうもこのGシリーズ、ミステリとしての切れ味が今ひとつなんだよなぁ。
今回も、読後も腑に落ちず。
ただし、ラストの「あれ」には感涙。
投稿者 CHEEBOW : 21:15
| [ Mystery ]
谷原 秋桜子
東京創元社 (2006/11/30)
売り上げランキング: 143673
おすすめ度の平均:
江戸言葉が語る本格探偵小説
仲良し女子高生3人組物語
ライトノベルミステリ。
富士見ミステリー文庫で出ていたものの復刊。
トリックや発想は面白いんだけど、キャラクタがちょっと弱いのが残念。
あと、長編を支えるだけのストーリの工夫も無いので物足りない感じ。
ただし、収録されていた短編は切れ味も良く面白かった。
きっと、短編型の作家なのではないかと思う。
短編集とか読んでみたい。
投稿者 CHEEBOW : 21:07
| [ Mystery ]
2007年1月 9日
ミステリ専門書店の「TRICK+TRAP」が閉店してしまうようです。
そこで、大変残念ではございますが、近く店を閉めさせていただくことになりました。
吉祥寺に行くときは必ず寄っていたお店でした。
お会計のときに、小林さんや戸川さんと交わす短いやり取りがとっても好きでした。
お店の雰囲気も良かったし、サイン会などの時のアットホームな雰囲気も良かったのです。
残念な気持ちもありますが、事情が事情だけに、しかたないですよね。
お疲れ様でした。お体、はやく良くなると良いですね>小林さん、戸川さん
少なくとも、これから1月末までの土日は、14時から17時という短い時間ではございますが、開けるように致します。一度は覗いてみたい、というミステリファンの方は残り僅かとなりましたが、いらしていただければ、と存じます。
ということなので、まだ行ったことが無いよー、という方は、ぜひ。
ほんと、素敵なお店なのですよ。
投稿者 CHEEBOW : 11:44
| [ Mystery ]
2007年1月 6日
島田 荘司
光文社
売り上げランキング: 11612
おすすめ度の平均:
次回シリーズ熱望!!
非常にリアリティのある容疑者像
島田荘司の司法に対する気持ちが出ている
島田荘司の司法ミステリ。
今まで脇役だった犬坊里美が活躍する長編。
謎もトリックも悪くないし、物語も面白かった。
だけど、どうしても、この犬坊里美が好きになれなかった。
駄目な人なんだけど、それでも、普通はもう少しその駄目さを愛せたりすると思うんだけど、本作品の犬坊里美は、もう、ただの駄目な人。
仕事も、恋愛も、ほんと駄目。
感情移入どころか、嫌悪感。
この人にだけは、自分の弁護を頼みたくないです。
シリーズ化するということなので、その成長がみどころなのかもしれないけど、少なくとも今回の作品で、犬坊里美が嫌いになりましたよ、僕は。
でも、次回作も読むんだろうなぁ。
投稿者 CHEEBOW : 12:00
| [ Mystery ]
2007年1月 5日
田中 啓文
集英社
売り上げランキング: 87155
おすすめ度の平均:
芸人悲喜交々ミステリー。
関西のお笑いが好きな人は読んで!
落語ミステリで、本格ミステリ連作短編集!
これは、素敵な組み合わせだ!
で、もう、これが最高に楽しい。
ミステリとしても楽しいし、主人公がいやいやながら落語家になっていく過程も面白い。
短編集だけど、読後感は長編のそれ。
続編も出てます。
とっても、楽しい作品なので、ミステリ嫌いな人にもおすすめです。
投稿者 CHEEBOW : 11:02
| [ Mystery ]
二階堂 黎人
光文社
売り上げランキング: 262834
おすすめ度の平均:
水乃サトル大学生編
マニアックな舞台設定で、わくわくしながら読みました。
丁寧に書かれたミステリではあるんだけど、衝撃はなかったです。
展開も二時間ミステリ的で、物足りない感じ。
ちょっと残念でした。
もっと、面白くなりそうなのになぁ。
投稿者 CHEEBOW : 10:23
| [ Mystery ]
二階堂 黎人
光文社
売り上げランキング: 262834
おすすめ度の平均:
水乃サトル大学生編
マニアックな舞台設定で、わくわくしながら読みました。
丁寧に書かれたミステリではあるんだけど、衝撃はなかったです。
展開も二時間ミステリ的で、物足りない感じ。
ちょっと残念でした。
もっと、面白くなりそうなのになぁ。
投稿者 CHEEBOW : 10:23
| [ Mystery ]
松岡 圭祐
小学館
売り上げランキング: 159826
おすすめ度の平均:
広がり続ける底知れない才能
やぐったん大活躍
千里眼の後に
やっぱ、松岡 圭祐は面白いなぁ。
抜群のリーダビリティ。
読んでる間、夢中でした。
千里眼シリーズではなく、単発作品。
主人公の造形は、ちょっとあざといかなーとも思えるんだけど、物語づくりの丁寧さと、ラストの派手さは、見事。
残ったままの謎もなるので、続編が楽しみです。
投稿者 CHEEBOW : 10:16
| [ Mystery ]
舞城 王太郎
講談社
売り上げランキング: 21455
おすすめ度の平均:
最高
読みにくい。
躍動する言葉。ビートを刻む文章。
買ったまま積ん読だった一冊。
文体と物語のパワーは、評判通りすごいです。
ミステリーの形をしてはいるけど、ミステリーではないのかなぁ。
はまる人はとことんはまる作品のような気がするけど、僕はちょっと苦手でした。
一冊読んで結構へとへとになりました。
投稿者 CHEEBOW : 10:08
| [ Mystery ]
2007年1月 4日
小川 勝己
新潮社
売り上げランキング: 366776
おすすめ度の平均:
近代ゴシック映画館
横溝正史へのオマージュって言う割には
サスペンスなんだと思って読み進めました。
物語も面白いし、キャラも感情移入できるとは言えないけど、クセがあって良い。
ま、でも、ミステリとしては期待できないかなぁと思っていたのです。
なのに、あんな結末が待っているとは……!
ラストで、それまでの伏線がかしゃかしゃとはまって事件の全貌が見えてくるラストは圧巻です。
あんなところにも、こんなところにも伏線があったのです。
伏線だくのミステリが大好きな僕にとってはとっても美味しいごちそうでした。
ほんと、面白かった!
投稿者 CHEEBOW : 19:44
| [ Mystery ]
2006年10月29日
綾辻行人のジュブナイルであり、館シリーズでもある「びっくり館」。
どんなびっくりが待っているのかと、わくわくしながらページを開きました。
雰囲気は良くて、いかにも綾辻。
子供が読んだら、夜眠れなくなっちゃいそう。
で、ミステリとして、なんだけど……。
うーん。
これ、ちょっと苦しくないかなぁ。伏線が足りないような気がするんだよなぁ。
「あれ」が「あれ」だったって、いきなり言われてもなぁ。
ラストも、思わせぶりすぎるし。
ちょっと、物足りなかったです。
投稿者 CHEEBOW : 17:54
| [ Mystery ]
森博嗣のノンシリーズのミステリ。
コカコーラ120周年記念で書かれたタイアップもの。
これは、面白かった!
森博嗣はシリーズ物よりもノンシリーズもののほうがミステリとしての面白さが良く出ていることが多いみたい。
これも、ノンシリーズだからか、キャラクタもその世界観と、文体もかなりコミカルな感じで独特でした。
もちろん、森節は健在。機械に対する愛情は、理系の人間なら思わずうなづいてしまうかも。
キャラクタも立っていて、非常に楽しかった。
このキャラ、これで最後ってのはもったいない気もする。
で、これ、ドラマにもなったのですね。
先に小節を読んでいて、ラストのあのシーンが映像で観られる! と期待して観たのですが……。
その期待は裏切られました。
なんですか、あの安いドラマ化は?
キャラも、全然立ってないし!
話も全然違って、ものすごく小さい話になっちゃってるし。
がっかりでした。
というわけで、ドラマを観た人も、この小説を読むことをオススメします。
明らかに、小説の方が面白いですから。
投稿者 CHEEBOW : 17:32
| [ Mystery ]
京極堂シリーズの最新作。
相変わらずの分厚さ。電車で読むのはなかなかに体力がいりました。
しかし、今回は長かった。
ちょっと、長過ぎだし、途中が退屈すぎ。
キャラクタも、なんか、今回はあっさりだし。
榎さんはまともだし、京極堂はあっさり事件に絡んでいくし、関口は饒舌だし。
楽しめるところは、最後の憑き物落としくらいで、後は、必死で読み続けた感じ。
なんか、本のフォーマットにあわせることで、文章も妙に冗長で、もっと、短く刈り込んでも良かったのではないかと。
次回作はいつ頃出るんだろう。
投稿者 CHEEBOW : 17:24
| [ Mystery ]
本をむしゃむしゃ食べちゃう、シュールな文学少女が出てくるライトノベルミステリー。
イラストの色の感じが気に入って、読んでみました。
ミステリとしては、どんでんがえしもあるし、トリックらしきものもあり、ま、それなりに楽しめましたが、なんか、うーん、説教臭いというか、テーマが表に出過ぎというか、鼻につくところも多かったです。
キャラクタはいいと思うので、シリーズとしてこなれていくと良い感じになりそうな気もしますが。
二作目も出てるみたいなので、そのうち読んでみたいと思っています。
投稿者 CHEEBOW : 17:17
| [ Mystery ]
2006年10月15日
森博嗣のGシリーズ第五弾。
うーん、なんか普通のミステリを読んだ感じ。
トリックもなんか森博嗣らしくないし、犯行動機がまっとなのも森博嗣らしくない。
なんか、森博嗣らしくないミステリだなぁ。
でも、なんか、これも確信犯な気がするんだよなぁ。「笑わない数学者」の時もそうだったし。
今回はちょっと物足りなかった。次作に期待します。
投稿者 CHEEBOW : 14:40
| [ Mystery ]
リチャード マシスン Richard Matheson 本間 有
扶桑社
どんでん返しの連続! まさに、どんでん返しドミノ倒し。
数ページごとにひっくり返される快感。
しかも、文章もスムーズだし、小難しいロジックも無いので、ミステリが苦手な人でも楽しめます。
これは、ひさびさにたくさんの人にすすめたいミステリです。
ミステリマニア以外もぜひ!
これは、ほんとに面白かった。
投稿者 CHEEBOW : 14:28
| [ Mystery ]
藤岡真の4作目。
相変わらず読者をけむに巻くストーリ展開が素晴らしい。
藤岡真の作品の特徴は読んでいる間、読者がどこに連れて行かれるのか分からない居心地の悪さと、だからこそ先を読みたいと思わせる物語展開なのじゃないかと思う。
そして、そこに意外性と伏線の巧みさをトッピング。
今回の「白菊」も藤岡ミステリの醍醐味は味わえるものの、ラストの爆発が小さくて物足りなかった。
不完全燃焼。
ただ、この作品、シリーズ化の予定もあるみたいなのでシリーズ全体としてなにか大きなトリックが仕掛けられていたりして。
今後が楽しみです。
投稿者 CHEEBOW : 14:21
| [ Mystery ]
ダン・ブラウン 越前 敏弥
角川書店
売り上げランキング: 1,200
おすすめ度の平均:
絶対こっち!
すでに上下巻を読んだけれども大満足
資料集 さながらの濃厚さです
あまり読む気はなかったのだけど、友人が貸してくれたので読んでみた。
しかも、「ヴィジュアル愛蔵版」! むっちゃ重かったです。
確かに、ベストセラーになるのは分かるなーと思った。
非常に分かりやすい面白さだし、展開もスピーディ。
蘊蓄も適度で、ミステリとしての意外性もあるし。
でも、うーん、なんかなぁ。
面白く読んだんだけど、分かりやすくするために、時々登場人物が不自然な場所で、いきなり回想したりするわけですよ。
そんな危険な状態で、回想してていいんすか! みたいな。
そういう読者を馬鹿にしたような描写が鼻につく。
とりあえず、ここで説明しないと君ら分からんでしょ? って。
あ、でも、「ヴィジュアル愛蔵版」。
画像がたくさんで、楽しめた。
文章を読みながら、実際の作品を読めるというのは良いなーと思いました。
投稿者 CHEEBOW : 14:02
| [ Mystery ]
またまた島田荘司を読みました。
帯に「正直言って、自信作です。」とあるので期待しまくりで読みました。
確かに、読んでる最中は面白いのです。わくわくして、次を読みたくなるのです。
島田作品って、基本的に、この読んでる間の面白さが魅力なのです。
ただ……。
最近の作品では、その面白さが最後で膝かっくんされたような減速をするのです。
え? こういう結末?
って感じの。
やっぱ、島田荘司と言えば大トリックだと思うのです。こじんまりとした整合性よりも、破天荒な面白さ。
どうしても、それを期待してしまうのです。
投稿者 CHEEBOW : 13:51
| [ Mystery ]
Gシリーズ第四弾。
今回は、サスペンス風。
森博嗣の作品って、途中がだれることが多い気がするのです。だけど、今回の作品は扱っている事件が事件だけに、リアルタイムでいろいろなことが起こっていって、緊張感が持続していく感じ。
そして、最後の真相も非常に素晴らしい。細かい伏線の張り方も良いなーと思いました。
Gシリーズで、今のところこの作品が一番好きかも。
投稿者 CHEEBOW : 13:44
| [ Mystery ]
「エデンの命題」と「ヘルター・スケルター」の2本の中編が収録されている。
いわゆる、島田荘司言うところの「21世紀本格」。
どちらの中編もそれなりに楽しめるんだけど、ミステリを読んで楽しんでいるという気分からはほど遠い。
ミステリを読んだ後のカタルシスがあまり感じられない。
「あ、そうですか」
と、言う感じ。
初期の島田荘司の短編は、作品ごとに「うわ」っと思ったもんだけど、ああいうのはもう読めないんだろうか。
投稿者 CHEEBOW : 13:34
| [ Mystery ]
久住 四季
メディアワークス
売り上げランキング: 81,424
おすすめ度の平均:
楽しく読めたけど・・・
ふうん…とやられた!が8対2
キャラクターはきちんと書き分けられてたかとは思うけど
なんかのガイドブックかなにかで、ミステリとしても面白いライトノベルってことで紹介されていて、読んでみようと思った。
ファンタジーと、ミステリの融合した物語。
ファンタジーとミステリの結合はなかなかうまく言っているんじゃないかなと思った。
文章も悪くないし、構成も良かったと思う。
ただ、最後のトリックだけは余計だったなぁ。あそこだけ、極端に浮いていて、ああいうのやりたくなる気持ちも分かるんだけど、無い方がすっきりしたと思う。キャラ萌えするラノベならなおさら。
投稿者 CHEEBOW : 13:18
| [ Mystery ]
今年に入ってからの読書記録をつけるのをずっとさぼっていました。
ううう、いかんなぁ。
東野 圭吾
文藝春秋
売り上げランキング: 262
おすすめ度の平均:
素晴らしい。一気読み&電車乗り過ごし
すごいよ東野!
内面にある行動の価値基準
今年最初に読んだのは、東野圭吾のこの作品でした。
この作品が本格であるか否かという論争もあり、そのあたりの興味もあって読んだわけでした。
正直、ある作品が本格であるかどうかを判断するのは各自の「本格観」にもよると思うし、ある人が本格だと思っても、他の人は本格だと思わないという状況は別に不思議でもないです。
で、僕にとってこの作品はどうだったかというと、「本格」でした。
確かに、この作品を支えるトリックは伏線を張りにくく、そのため、アンフェアな感じもしないではないですけど、ただ、こう料理したからこその意外性でもあったわけで、本格に「フェア」よりも「意外性」を求める僕にとっては十分に本格なのでした。この手のトリックが大好きなので、その辺で甘くなっているのかもしれませんが。
とても、楽しく読めました。僕は。
投稿者 CHEEBOW : 13:05
| [ Mystery ]
2006年2月22日
伊坂 幸太郎
新潮社 (2003/11)
売り上げランキング: 3,440
おすすめ度の平均:
映画を観ているような・・・
久々の感動作!!
こんな作品を待っていた!
実は、この本最初に単行本で出版されたときに途中まで読んで挫折したのです。
で、今回、ちょっと気になったので腰を据えて読んでみました。
……面白いじゃん!
なんで、あのとき、挫折しちゃったんだろう。
本って、読む時の状況とかによってほんと面白さが左右されるのかも。
あと、今回は文庫本だったってのも、リラックスできたのかもしれないです。
不可思議な世界の、不可思議な事件。
リアリティはないけど、ものすごい現実感。
シュールだけど、皮膚感覚は妙にリアル。
一気読みです。
言葉をしゃべるカカシってのに違和感を覚える人も、ま、とりあえず読んでみてほしいなぁ。
これ、読書の悦楽だよ。
投稿者 CHEEBOW : 23:12
| [ Mystery ]
2006年1月 9日
秦 建日子
河出書房新社 (2005/12/21)
今年最初の一冊は、「推理小説」だった。
これは、ドラマ「アンフェア」の原作でもあり、そのタイトルからもメタミステリだったり、叙述トリックだったりと言う先入観がどうしても出てしまう。
が!
それは、たぶん期待はずれに終わる。
これは、そういう「推理小説」ではない。
脚本家出身の作家らしい、地の文のあっさりさとか、意味のないめまぐるしい視点のうつり変わりなど、小説としての出来にも疑問がある。
謎も、あっさり。解決もあっさり。
ただ、ステレオタイプではありながら、キャラクタの造形は良いと思う。なので、ドラマ化は結構期待。面白くなりそうな気もする。
しかし、小説はなぁ。もちっと、タイトルなりの面白さが追求できたような気がするのだけど。
投稿者 CHEEBOW : 22:49
| [ Mystery ]
2005年12月31日
麻耶 雄嵩
幻冬舎 (2004/08)
売り上げランキング: 62,805
おすすめ度の平均:
やはり麻耶雄嵩は期待を裏切らない
十年前の叙述トリックと同じ
不完全燃焼!
読み始めたときに、違和感に気づいて、この作品の仕掛けは大体読めちゃったのが悪かったのか、途中がとても退屈で、結構しんどかったです。
もう少し、違うやり方も会ったんじゃないかなーと思います。
ただ、サブトリックは結構好きでした。
投稿者 CHEEBOW : 19:11
| [ Mystery ]
島田 荘司
東京創元社 (2005/10)
おすすめ度の平均:
ゴシックロマンの魅力に酔う
若き名探偵・御手洗潔の活躍
摩天楼の怪人を読む
ここしばらく脳に関するミステリが多くて、それはそれで面白かったんだけど、昔のような島田式奇想ミステリが読みたいなーと思っていたら、やってくれました。
もちろん、最盛期のような大トリックではないけど、たくさんの不可思議な謎が解けていくラストは、なかなかのもの。
ページ数は多いけど、一気に読みきりました。
冒険小説としても面白いかも。ネタバレになりそうなので書けない、ラスト前のあのシーンはどきどきしました。
投稿者 CHEEBOW : 19:09
| [ Mystery ]
東川 篤哉
光文社 (2002/04)
売り上げランキング: 105,867
おすすめ度の平均:
霞流一の正当後継者?
話は続くのか?
買ったものの積読状態になっていたもの。
ユーモアミステリと聞いていたので、本格としては薄味なものを想像していたんだけど、いやはや。
これ、むっちゃ本格じゃないですか!
トリックも、伏線も意外な真相も、完璧。
僕の理想とするミステリの形ですよ。これ。
これシリーズものらしいです。
こんなのがたくさん読めたら幸せだなぁ。
投稿者 CHEEBOW : 19:08
| [ Mystery ]
栗本 薫
角川書店 (2005/10/25)
おすすめ度の平均:
しっかり書き込まれた良作!
大正浪漫の妖しい世界を味わいたい方に
横溝的なミステリなのかなーと思って読んでみたけど、いわゆる本格ではなかった。こういうのなんていうんだろ? ゴシックロマン?
とても雰囲気があってその妖しい世界にどっぷりとつかりました。
でも、欲を言えば、もう少しけれんがあるとうれしかったなぁ。
投稿者 CHEEBOW : 19:07
| [ Mystery ]
西尾 維新
講談社 (2005/02/08)
売り上げランキング: 8,494
おすすめ度の平均:
「物語の終わり」に向けて
僕にとっては、過去最高!と断言。
お祭りがいよいよ始まった!
西尾 維新
講談社 (2005/06/07)
売り上げランキング: 8,214
おすすめ度の平均:
諸手を挙げて「ばんざ~い」といくかというと…
下巻待ち
ネコソギラジカル (中) 西尾維新の萌えキャラ殺し
西尾 維新
講談社 (2005/11/08)
おすすめ度の平均:
簡潔に完結
終わりを終わらせるということ
ん---・・・・。
西尾維新の戯言シリーズついに完結!
いやー、待たされました。
自分でも一体何が魅力で読んでいるのか分からないままここまで読んでしまいました。
本来なら好きじゃないタイプの物語だし、文体なのです。
なのに、読んでしまった。読まされてしまった。
そして、最後は思いもよらない方向へ。
なるほど、そうきましたか。
西尾維新が好きになりました。
投稿者 CHEEBOW : 19:05
| [ Mystery ]
コンゲームものが大好きなのです。
詐欺師とカモとの知力を尽くした戦いと言うのは、どきどきします。
で、これ、コンゲームものの傑作じゃないすか? もう、痛快! 爽快!
キャラクタはライトノベル的なところもあるんだけど、そういうのが苦手でなければ絶対読んで損はしません。
ほんと、ひさびさに面白いエンターテイメントを読んだ気がします。
楽しむための読書には最適の一冊でした。
投稿者 CHEEBOW : 19:03
| [ Mystery ]
森 博嗣
講談社 (2005/09/06)
売り上げランキング: 167
おすすめ度の平均:
N大OBの嘆き
Gシリーズ三作目
おもしろいとは言えないものの、つまらないわけでもなく。
Gシリーズ三作目。
館もので、ディクスン・カーの匂いが少しするかも。
今までのGシリーズでは一番面白かったけど、森博嗣の面白さってこんなもんじゃないと思うんだよなぁ。
もちっと、濃いのが読みたいなぁ。
投稿者 CHEEBOW : 19:01
| [ Mystery ]
倉知 淳
東京創元社 (2004/04/09)
おすすめ度の平均:
身近にいて欲しい先輩。
猫丸先輩、アルバイト先で大活躍の巻
猫丸先輩の奇妙な日々
ハードカバーで購入したままずっと読まずにいたので、本棚の奥から取り出して読んでみた。
飄々とした猫丸のキャラクターが良い!
猫丸のアルバイト先で起きる「日常の謎」をロジックで解いていく。本格ミステリとしても楽しい。
このシリーズは、もう少しじっくり付き合おうと思っています。
投稿者 CHEEBOW : 19:00
| [ Mystery ]
マーク・マクシェイン 北澤 和彦
東京創元社 (2005/05/30)
売り上げランキング: 274,513
おすすめ度の平均:
行楽のお供にどーぞ
霊媒への報い
長さはそれなりにあるんだけど、短編ミステリを読んだような読後感。
これは、褒め言葉。
とにかくラストのキレが良い。衝撃の結末と言うのは少々あおりすぎだと思うけど、このラストはとても秀逸です。
途中のサスペンスも、良かったです。
投稿者 CHEEBOW : 18:36
| [ Mystery ]
片山 憲太郎
集英社 (2004/09)
おすすめ度の平均:
久々のヒット
続編を読んでもらいたくなる作品
ライトノベルミステリの良作
このタイトルはどうなんだ?
このタイトルのおかげで、今まで読んでなかったんですが、これ、結構良いですね。
ミステリとしての意外性も、ちょっと後味悪いけど、なかなか良かったです。
ただ、物語の進行がちょっと雑な感じもしました。主人公と、変人な女のことの出会いから、一緒に行動するようになるまでの、心の動きとか、ちょっと力ワザ過ぎるかなーと。
これシリーズらしいので、自作も読んでみようと思っています。
良い方向に進化してるといいなぁ。
投稿者 CHEEBOW : 18:29
| [ Mystery ]
山口 雅也
講談社 (2005/09/06)
売り上げランキング: 17,066
おすすめ度の平均:
《偶然》を定義する
本格ミステリなのかなと思って読み始めたんだけど、読み進むにつれてどんどん雰囲気が怪しくなってくる。
世界はねじれ、偶然が世界を支配する。
結構長い物語だけど、一気読みできるくらい、面白かったのです!
人によって好みがあると思うので、こういうのが苦手な人もいるかもしれないけど、それでもこのミステリはおすすめです。
他のミステリにはない読書体験ができますよ。
あー、面白かった。
投稿者 CHEEBOW : 18:23
| [ Mystery ]
赤川 次郎
角川書店 (2004/07)
売り上げランキング: 184,498
おすすめ度の平均:
赤川作品オールスター。
お得感はあるのだけれど…
赤川次郎をひさしぶりに読んでみました。
赤川次郎は、だいたいシリーズの最初の一作がむちゃくちゃ面白くて、シリーズが続くにしたがって薄味になっちゃうので、最近は、結構敬遠していたのですが、この作品のタイトルに惹かれました。
メタな感じなのかなーと思ったけど、そうではなくて、でも、他の作品のキャラクタが出てきたりして、賑やかです。
赤川次郎は結構サプライズエンディングの作るのが上手な人だという印象があったんだけど、この作品を読む限りではそうでもなくて、これって、最近の傾向なのかなぁ。
ベストセラー作家だし、作数も多いので薄味になっていくのは仕方ないと思うんだけど。
投稿者 CHEEBOW : 18:17
| [ Mystery ]
東野 圭吾
光文社 (2005/06/14)
売り上げランキング: 4,821
おすすめ度の平均:
さわやかによめる東野の佳作
まあ、こんなもの。
天才的。まさに天才的。
今年、さまざまなミステリランキングで一位をとりまくっていた東野圭吾ですが、結構読み残しも多いのでした。
で、これ、読んでみました。
映画にもなったミステリなんですが、東野圭吾ならではのトリックと、キャラクター造形の良質なミステリでした。
誘拐ものってのは、ミステリの世界では作例も多く、なかなか新機軸を出しにくいと思うのですが、緻密な構成で見事に描ききってました。
最後のどんでん返しも気持ちよかったです。
投稿者 CHEEBOW : 18:12
| [ Mystery ]
2005年12月30日
ドナ・アンドリューズ 島村 浩子
早川書房 (2005/08/09)
売り上げランキング: 7,504
おすすめ度の平均:
新しい探偵物です!
恋するA・I探偵
人工知能が探偵!
タイトルに惹かれて読んでみたら、これが、大正解!
ミステリの謎自体は弱いけど、わくわく、どきどきするエンターテイメントとして、思いっきり楽しみました。
これ、シリーズ化されるみたいなので、ものすごく楽しみ。
翻訳ものが苦手な人にもおすすめです。
人工知能のチューリングはむちゃくちゃチャーミングでした。
投稿者 CHEEBOW : 21:51
| [ Mystery ]
コリン デクスター Colin Dexter 大庭 忠男
早川書房 (1992/07)
売り上げランキング: 152,032
おすすめ度の平均:
混乱混乱混乱
ぐるぐるぐるぐる。
謎とロジックがめまぐるしく動く、ダイナミックなミステリ。
ただ、キドリントンから消えた娘
なんかに比べると、ちょっと薄味だ。
投稿者 CHEEBOW : 21:47
| [ Mystery ]
佐竹 彬
メディアワークス (2005/06)
売り上げランキング: 30,705
おすすめ度の平均:
ミステリー
基本的に本を読むときはできるだけ否定せず、もしそれが面白くなかったとしても、それは自分の読解力がないからだと思おうと思っている。
読書は楽しまなくちゃ意味がないし、否定する読書はつまらないし、時間の無駄だ。
でも、この小説だけは、どうしても、そのポリシーを貫けない。
正直に言って、とてもつまらなかったし、読んでいる間苦痛で仕方なかった。
劣化した森博嗣レプリカであり、そこには独創性もなければ、世界観を読者に理解させようとする努力すら感じられない。
キャラクタは類型的で、物語はなんの感銘も僕にもたらさない。
二度と読み返すことはないし、読み返したくもない。
同人誌の森博嗣の二次創作の方がなんぼかましだと思う。
これから読もうと思っている人、悪いことは言わない、他の本を手にした方がいい。
久しぶりに憤りを感じ、失望したミステリなのだ、これは。
これを好きだという人には申し訳ないが、この世には、もっと素晴らしい物語がたくさん存在している。
ひさしぶりに、本当にひさしぶりに時間と金を返せと言いたいミステリだった。
投稿者 CHEEBOW : 21:35
| [ Mystery ]
2005年12月24日
島田 荘司 小島 正樹
南雲堂 (2005/07)
売り上げランキング: 10,179
おすすめ度の平均:
島田節、絶好調
島田式奇想が炸裂。
謎とトリックは良いと思うんだけど、見立てに関してはうまく融合していない感じ。
もう少しうまいやり方がありそうな気もする。
あと、島田荘司のキャラを使う必要があったのかどうかも、謎。
長瀞は、昔良くドライブしたので、個人的には、あそこで、こんな殺人が! 見たいな感じで、興味深かったです。<不謹慎
で、これ二人で合作と言う形になっているけど、島田荘司の関与はどれくらいなんだろう? と思って調べてみたら、
南雲堂刊、『天に還る舟』のできるまで
結構プロット段階から参加してるみたい。
投稿者 CHEEBOW : 12:46
| [ Mystery ]
北村 薫
東京創元社 (2005/06/30)
売り上げランキング: 15,864
おすすめ度の平均:
北村薫がのびのびと好きに書いている姿が目に浮かぶ怪作
永遠のシュール(1曲目)
なんだかんだいっても、北村薫なので
クイーンのパスティーシュとしてはとっても面白い。
でも、ミステリとしてはどうなのかなーと。
謎が魅力的であるだけに、「ああいうロジック」で着地してしまうのはどうなのかなーと。
クイーン論も、注釈も面白いのに、肝心のミステリ部分が。
ただ、それすらも後期クイーン的と思えばよいのかなー。
ミステリとしての評価は難しいけど、小説としてはとっても面白かったです。
本のデザインもいい感じ。
投稿者 CHEEBOW : 12:36
| [ Mystery ]
2005年12月21日
藤岡 真
東京創元社 (2005/04/09)
売り上げランキング: 394,451
おすすめ度の平均:
死人は渇く
謎と伏線のつるべ打ち。
ものすごく地味な話なのに読んでしまうのは、謎の作り方が上手だからなんだろうなぁ。
最後に着地した時の伏線の収束され方も素晴らしい。
ただ、欲を言えば前作くらいのど派手なミステリが読みたい。
次回作、本気で期待してます。
投稿者 CHEEBOW : 22:30
| [ Mystery ]
森 博嗣
講談社 (2005/05/10)
おすすめ度の平均:
Gシリーズ第二弾
分かっちゃいるけどやめられない
これからどうなるのか
Gシリーズ2作目。
このシリーズ、結構あっさり目。ロジックも結構薄味。
ただ、森博嗣のことだし、シリーズになんか仕掛けがありそうな気がする。
これ一作だけなら、結構評価は低いんだけど、とりあえずシリーズを追ってみたい。
というか、犀川が出ているだけでも読んでしまう僕は結構キャラ萌えな人なのか。
投稿者 CHEEBOW : 22:26
| [ Mystery ]
2005年12月 3日
逢坂 剛
集英社 (2005/04)
売り上げランキング: 140,481
おすすめ度の平均:
まだまだ続いてほしいシリーズ
百舌シリーズだと思わなければ。
久々の「百舌」シリーズ
「百舌シリーズ」の5冊目。
このシリーズの持ち味は、物語の絶対的な面白さと、トリックとどんでん返しの融合にあると思う。
なわけで、この作品はかなり残念。
物語のスケールも小さいし、意外な結末もない。
百舌シリーズではないと思えば、よいのかもしれないけど、百舌シリーズには過度な期待を持ってしまうわけです。
ううう。ほんと、残念だ。
ずっと待っていた百舌シリーズだっただけに。
次回に期待。ほんとに、期待。
百舌シリーズは
逢坂 剛
集英社 (1990/07)
売り上げランキング: 32,524
おすすめ度の平均:
最高峰
次が読みたい!!
傑作
ここから始まりました。
もう、ほんとに大傑作です。
エンタテイメントを読みたい人には本気でおすすめします。
投稿者 CHEEBOW : 14:51
| [ Mystery ]
浦賀 和宏
幻冬舎 (2003/10)
売り上げランキング: 128,645
おすすめ度の平均:
面白いと思う
お薦めコーナーにあったが
おもしろおかしく書きすぎ。
浦賀作品としては、かなり読みやすくとっつきやすいし、浦賀入門としては良いかも。
ミステリ的な趣向は、まぁ、ミステリ好きなら見当がつくものだと思うけど、これ、この手をはじめて読む人はどう思うのかが気になるところ。
投稿者 CHEEBOW : 14:39
| [ Mystery ]
2005年10月29日
乙一
角川書店 (2001/05)
売り上げランキング: 4,767
おすすめ度の平均:
切なかった。
非現実だがすんなりと受け入れてしまう物語達
柔らかな短編達
乙一のせつなさ力爆発。
トリッキーでありながら、やわらかな肌触り。驚きとせつなさの幸せな融合。
ミステリ的な手法で、ファンタジックな物語を構築していく手法には脱帽。
短編集だけど、どの作品も秀逸で、大満足の短編集です。
読まなくちゃ、損するよ。
投稿者 CHEEBOW : 12:09
| [ Mystery, SF ]
中町 信
東京創元社 (2004/08/13)
売り上げランキング: 55,621
おすすめ度の平均:
けふ読み終へたばかりですが
リバイバルブームの予感
がちがちの本格物です。
以前「新人賞殺人事件」というタイトルで出版されていた時に、読んでいたのだけど、改定されていると言うことで再読してみた。
さすがに「この手」の驚愕は、いまさら驚かないよなぁ、という気もするけど、それはここまでたくさんのミステリを読んできたからなのかも。
ミステリをそんなに読みなれていない人なら、これは十分驚愕の結末かも。
最近、結構売れてるみたいなのは、そういう読者が増えているからなのかな。ミステリ読者が増えるのはとってもうれしい。それも、こういう上質な本格ミステリであるなら、なおさら。
まだ、未読の人はぜひ読んで、驚いて欲しいと思います。で、広大なミステリの世界に踏み込んでみてください。
投稿者 CHEEBOW : 10:20
| [ Mystery ]
2005年9月19日
桜庭 一樹
富士見書房 (2003/12)
売り上げランキング: 14,313
おすすめ度の平均:
肝試し感覚
ミステリじゃねぇ
アンティークなライトミステリー
ミステリーというには、かなり薄味。
でも、本格っぽさはあります。真相はちょっとあっけないけど。
しかし!
この小説の魅力はやはり主要キャラ。
ライトノベルの王道だと思います。
このシリーズ、まだ進んでいくみたいなので、続けて読んでみたいと思います。
投稿者 CHEEBOW : 21:27
| [ Mystery ]
2005年7月18日
デーヴィッド・ローゼンフェルト 白石 朗
文藝春秋 (2004/04/07)
売り上げランキング: 148,854
おすすめ度の平均:
痛快法廷もの!読み進めたい衝動にかられます。ただ最後は・・・
Open and Shut
ストーリーとしては面白いが
父の頼みで死刑囚の冤罪事件に挑む弁護士アンディ。その矢先に父が急死、巨額の預金が発見された。父の過去に何が?二つの難事件を抱えた彼を襲う陥穽、脅迫、銃弾!だがアンディはくじけない。クセ者ぞろいのチームを率い、裁判も巨悪もひっくり返す秘策を探せ!MWA新人賞候補、一気読み保証の痛快法廷サスペンス登場。
かなりスピード感のあるリーガルサスペンスで、ぐいぐいと一気読みです。
謎の引っ張り方もうまくて、どきどきなのです。
主人公の台詞や、奇策も楽しくてにやり。
ただ、ちょっと謎の解明には不満が残ります。
ここまで引っ張っておいて、こうきますか! みたいな。
でも、それでも、そこまでが十分に面白いので、読む価値アリ、だと思います。
投稿者 CHEEBOW : 14:20
| [ Mystery ]
2005年6月28日
米澤 穂信
東京創元社 (2004/12/18)
売り上げランキング: 5,995
おすすめ度の平均:
小市民です
「小市民」の定義が知りたい。
いわゆる、日常の謎派……なのかな?
青春小説と、ミステリの幸せな融合という気がします。
のんびりした、昼下がりにちょろちょろっと読んで欲しい一冊です。
でも、欲を言えば、もう少しキャラが立っているとよかったのかなー。
ライトノベル風なんだけど、ライトノベル独特の挿絵がない分損してるかも、。
次回作とかないのかなー。
投稿者 CHEEBOW : 23:21
| [ Mystery ]
6月ですね。そうですね。
って、もう、6月!
今年読んだ本、結構貯まってるのに、全然書いてないまま半年たっちゃいましたよ!
てなわけで、2005年分の読書日記始めます……。
エラリー・クイーン 井上 勇
東京創元社 (1959/09)
売り上げランキング: 96,396
おすすめ度の平均:
エラリー論理の最高傑作
エラリーについていこう。
本格ミステリの理想型
……え? ミステリマニアとか言って、これ、未読だったの?
という感じですが、結構このあたりのミステリには読み逃しがあるんですよねー。
てなわけで、オランダ靴。
やっぱ、面白いわー。クイーン。国名シリーズ。
ロジックの美しさはとりたてて僕が言うこともないのですが、最近の本格ミステリっぽいミステリがはびこる21世紀には、こんなミステリはとっても貴重。
新刊ではないけど、読め。
ほんと、ミステリの教科書だと思う。クイーンって。
意外性も、ロジックも、十分過ぎるくらい盛り込まれていて、大満足。
最近、面白いミステリってないなー、なんて思ってる人! 過去に目を向けてみるってのもありですぜ。
投稿者 CHEEBOW : 23:13
| [ Mystery ]
2005年4月17日
法月 綸太郎
角川書店 (2004/09)
売り上げランキング: 18,198
通常24時間以内に発送
おすすめ度の平均:
動機と犯罪隠蔽工作に少し無理があるのでは?
久しぶりに法月作品を読みましたが
これがまさに謎解き本格ミステリー....。
「このミステリーがすごい!2005年版」で第一位になったのが、本書。
端正な本格ミステリで、じっくりと楽しめる一冊。
伏線の張り方、それを収斂させる論理の手際の良さ。
とっても楽しめた。
それより、なにより法月の長編が読める、この喜び。
小説としては、中盤以降、ちょっと展開がたるんで、間延びしている感じはするけども、非常に丁寧な仕事をしているなーと思う、書きっぷり。
面白いミステリーを読みたいと思う人には、おすすめ。
#ここまでで、2004年中に読んだ小説のエントリは終わり。……もう、4月ですよ……。
投稿者 CHEEBOW : 15:06
| [ Mystery ]
2005年3月20日
佐々木 敏
徳間書店 (2004/04/21)
売り上げランキング: 32,792
通常24時間以内に発送
おすすめ度の平均:
元気が出る健康系刑事ドラマ
めずらしく殺人のない警察ミステリー
飽きずに読めるエンターテインメント
「すべてのSE必読」ということなので、僕自身は特にSEというわけではないけど、読んでみました。
でも、正直がっかり……。
とにかく、キャラクタも、ストーリーも都合が良すぎるというか、なんか、こうあまりにも作為が見えすぎ。
で、全体的なトーンも「踊る大捜査線」テイストを狙ったのかも知れないけど、微妙なユーモア感覚とかが滑まくっているような気がする。
ネット上の密室というから、もっと、こう、ハッカーとの戦いみたいなのを期待しちゃったんだけど。
そういう意味では、やっぱり、この作品が一番好きかも。
ジェフリー ディーヴァー Jeffery Deaver 土屋 晃
文芸春秋 (2002/11)
売り上げランキング: 11,234
通常24時間以内に発送
おすすめ度の平均:
おそろしいネット万能時代
Deaver得意のどんでん返しが相次ぐ、コンピュータ犯罪の壮絶な世界
Deaverタッチはおとろえない!
投稿者 CHEEBOW : 11:58
| [ Mystery ]
折原 一
文芸春秋 (2004/11)
売り上げランキング: 96,491
通常2~3日以内に発送
おすすめ度の平均:
ちょっと物足りないか
比較的単純な構成
折原一、お得意の叙述トリックが炸裂。
でも、ちょっと、破壊力は小さめ。
不発とまではいかないけど、どうしても、折原一の小説は身構えて読んじゃうから、どうしても、期待度の方が上回ってしまうんだよなぁ。
投稿者 CHEEBOW : 11:54
| [ Mystery ]